首都圏ではSuicaと肩を並べるPASMOは、首都圏の私鉄とバス会社が結集して運営する交通系電子マネー。券売機で切符を買わずに電車に乗り降りできるだけではなく、加盟店でも利用できる便利な電子マネーです。
PASMOは、JR東日本のSuicaと相互利用されているため、SuicaエリアでもPASMOが利用できます。さらに交通系電子マネーの全国的な相互利用の開始により、今やほぼ日本全国で利用できます。プリペイド型であるため予めチャージしないと使えませんが、今回は、PASMOチャージでポイントが貯まるクレジットカードのベスト3を紹介します。
目次
PASMOにはポイントサービスがない!
PASMOには、ポイントサービスがありません。例えば、Suicaの場合、「Suicaポイントクラブ」に登録すると、「ビューサンクスポイント」が貯まり、使うことができます。しかしPASMOにはポイントサービスそのものがありませんので、いくら使ってもポイントは貯まらないのです。
ではどうするかというと、クレジットカードでPASMOチャージすると、そのクレジットカードのポイントが付与されます。つまりチャージで使うクレジットカードのポイントを貯めるしかないのです。統一されたポイントではありません。どのクレジットカードを使うかで、貯まるポイントが異なりますので、注意が必要です。
クレジットカードでPASMOチャージするには?
クレジットカードでPASMOチャージするには、大別すると次の2つの方法があります。
- オートチャージ機能が付加されたPASMO + クレジットカード
- PASMO一体型クレジットカード
クレジットカードでのチャージは、オートチャージが基本になります。最近「クイックチャージ」という自動券売機などで必要なときに必要な額をクレジットカードでチャージできるようになりましたが、2017年3月18日現在、東急線各駅でしか利用できません。
オートチャージサービスには有効期限があり、クレジットカードの有効期限と同じです。チャージできる金額に上限があり、1日あたり10,000円、1月あたり50,000円まで。
オートチャージ機能が付加されたPASMO + クレジットカード
手もとにオートチャージ機能つきのPASMOがあれば、クレジットカードを紐づけすれば、チャージができます。紐づけには、「PASMOオートチャージサービス」の申請手続きが必要です。申込みから手もとにPASMOが届くまで4週間程度かかります。
注意しなればならないのは、チャージできるクレジットカードは、パスモが発行する「パスタウンカード」と首都圏の私鉄グループ会社が発行しているカードに限定されることです。
PASMOチャージできる主なクレジットカードを鉄道会社別に紹介します。
チャージの還元率はいずれも0.5%。東急電鉄の「TOKYU CARD ClubQ JMB」だけがキャンペーン登録で1%になります。
鉄道会社 | クレジットカード | 年会費(税抜き) |
---|---|---|
京急電鉄 | 京急プレミアポイントシルバー | 無料。 |
相模鉄道 | 相鉄カード | 無料。 |
東京メトロ | Tokyo Metro To Me CARD | 無料。 |
西武鉄道 | SEIBU PRINCE CLUBカード | VISA・MasterCard・JCB:無料、AMERICAN EXPRESS:3,000円 |
小田急電鉄 | OPクレジットカード | 初年度無料、翌年度以降500円。年1回以上の利用で無料。 |
京成電鉄 | 京成カード(オリコ) | 初年度無料、翌年度以降1,250円。年1回以上の利用で無料。 |
東武鉄道 | 東武カード | 初年度無料、翌年度以降1,000円。年間10万円以上の利用で年会費分のポイント付与。 |
横浜交通 | 横浜交通hama-eco card | 初年度無料、翌年度以降1,250円。定期券やシニアパスのカード購入などで無料。 |
京王電鉄 | 京王パスポートJCBカード | 初年度無料、翌年度以降239円。 |
東急電鉄 | TOKYU CARD ClubQ JMB | 初年度無料、翌年度以降1,000円。 |
パスモ | パスタウンカード | 1,250円。 |
PASMO一体型クレジットカード
PASMOとクレジットカードが一体化したカード。1枚でどちらの機能も使えますので、ともて便利です。
主なPASMO一体型クレジットカードを鉄道会社別に紹介します。
鉄道会社 | クレジットカード | 年会費(税抜き) |
---|---|---|
京王電鉄 | 京王パスポートPASMOカード VISA | 初年度無料、翌年度以降239円。年1回以上のオートチャージ利用で無料。 |
パスモ | パスタウンPASMOカード | 初年度無料、翌年度以降1,250円。 |
東急電鉄 | TOKYU CARD ClubQ JMB PASMO | 初年度無料、翌年度以降2,000円。 |
東京メトロ | Tokyo Metro To Me CARD prime | 初年度無料、翌年度以降2,000円。年間50万円以上の利用で無料。 |
ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード) | 初年度無料、翌年度以降2,000円。 | |
東武鉄道 | 東京スカイツリー東武カードPASMO | 初年度無料、翌年度以降2,000円。 |
PASMOチャージでおすすめのクレジットカードベスト3
PASMO チャージの還元率がほとんどのカードで同じ0.5%なので、おすすめを紹介しづらいことは否めませんが、敢えてPASMO チャージでお得なカード、ベスト3を紹介します。
TOKYU CARD ClubQ JMB
チャージ還元率0.5%のカードが多い中、唯一1%の還元率が可能なのが、東急電鉄の「TOKYU CARD ClubQ JMB」。PASMOチャージの還元率は0.5%ですが、「電車とバスで貯まるTOKYU POINT」に登録すると0.5%上乗せされ、合わせて1%になります。
「乗ってタッチTOKYUポイント」というお得な特典もあります。東急線の電車やバスを使った日に、東急グループの商業施設の端末機にタッチすると、1日につき10円分のポイントがもらえるサービスです。
年会費は初年度無料。翌年度以降1,000円(税抜き)かかるのがネックになりますが、年間108,000円以上の利用があれば、もとがとれます。
PASMO一体型カードを使いたい場合は、「TOKYU CARD ClubQ JMB PASMO」。こちらも1%の還元が可能。年会費が初年度無料は同じですが、翌年度以降2,000円(税別)かかります。
小田急OPクレジットカード
小田急電鉄の「OPクレジットカード」は、PASMOチャージの還元率は0.5%ですが、オートチャージしたPASMOで小田急線を利用すると、月間の利用運賃に応じて、最大7%の小田急ポイントが貯まる「小田急乗車ポイント」サービスがあります。
毎月1日~末日までの1ヵ月間の小田急線(定期券区間を除く)の対象運賃総額から、その月のポイント付与率が決まります。当月の対象運賃総額にポイント付与率をかけたポイントが毎月貯まります。
月間対象運賃 | ポイント付与率 |
---|---|
0円~1,359円 | 0% |
1,360円~4,999円 | 1% |
5,000円~9,999円 | 2% |
10,000円~14,999円 | 3% |
15,000円~19,999円 | 5% |
20,000円~ | 7% |
デメリットは、貯まった小田急ポイントをPASMOチャージに利用できないこと。小田急百貨店などの加盟店で利用するしかありません。
年会費は初年度無料。翌年度以降500円かかりますが、年1回以上の利用で無料になりますので、実質無料で利用できます。
京王パスポートPASMOカードVISA
PASMO一体型カードでおすすめは、京王電鉄の「京王パスポートPASMOカードVISA」。チャージ還元率は0.5%ですが、「京王PAS×PASポイントサービス」に登録したPASMOで、京王の電車・バスを同じ日に乗車すると、京王グループ共通ポイントが、1日につき10ポイント貯まるサービスがあります。
京王線の定期券をカードで購入すると、還元率が1.5%になり、とてもお得です。2018年3月31日までの期間限定ですが、1.5%が2.5%に増額されるキャンペーンが実施中。
年会費は初年度無料。翌年度以降239円かかりますが、家族会員を含めどれかのカードで年1回以上PASMOチャージをすれば、全員分が無料になります。
ポイント還元率にこだわるならSuicaという手も!
チャージ還元率だけを比較すると、0.5%のカードが多いPASMOは、まったく魅力がありません。
ポイント還元率にこだわるなら、PASMOではなく、Suicaを使うのも1つの選択肢です。最寄り駅が私鉄だからPASMO定期を使っているという人でも、降車駅がJRならSuica定期券を発行することができます。
サービス開始当初から、PASMOとSuicaは相互利用されているため、PASMOエリアでもSuicaが利用できます。
何よりも「ビューカード」でSuicaチャージをすると、ポイント還元率は1.5%。PASMOの比ではありません。さらに「モバイルSuica」が当面無料で利用できるのも、メリットがあります。PASMOでは、「おサイフケータイ」そのものが使えませんから。
ビューカードの中でイチオシは、「ビックカメラSuicaカード」。大手家電量販店ビックカメラのビューカード。通常のポイント還元率は1%。JR関連の利用で1.5%。ビックカメラでの利用は10%と高還元率です。年会費は初年度無料。翌年度以降477円(税別)かかりますが、年1回以上の利用で無料になり、実質無料で利用できますので、とてもお得なビューカードです。
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