「ブラックリストに載るようなことをした記憶がないのに、クレジットカードの審査に通らない」、そんな経験はありませんか。
ブラックリスト以外にも、クレジットカードの審査が通らない理由はいくつかあります。
この記事では、審査に通らない理由を紹介するとともに、対策も解説します。
目次
「ブラックリスト」とは信用情報に事故情報が登録された状態のこと
クレジットカードの審査に通らない理由を説明する前に、ブラックリストについて説明しましょう。
実際にそのようなリストは存在しませんが、個人信用情報に金融事故情報が登録された状態を、俗に「ブラックリスト入り」と呼びます。
個人信用情報機関(CIC、JICC、KSC)によって微妙に異なるものの、金融事故の種類とブラックリスト入りしている期間は以下の通りです。
CIC | JICC | KSC | |
---|---|---|---|
長期延滞 | 延滞解消日より5年間 | 延滞解消日より1年間 | 完済日より5年間 |
任意整理 | 記録なし | 5年間 | 5年間 |
特定調停 | 記録なし | 5年間 | 5年間 |
個人再生 | 記録なし | 5年間 | 10年間 |
自己破産 | 5年間 | 5年間 | 10年間 |
代位弁済 | 5年間 | 5年間 | 5年間 |
強制解約 | 5年間 | 5年間 | 5年間 |
金融事故の種類によって、そしてクレジットカードが登録している個人信用情報機関によって、ブラックリスト入りしている期間は異なります。
携帯代の支払い遅延で、知らないうちにブラックリスト入りしていることも
ドコモ・au・ソフトバンクで毎月の携帯代の支払いが遅れた人が、実はブラックリストに載ってしまっていたということがあります。
大手携帯キャリアの毎月の携帯電話代には、「24か月の分割払い(割賦契約)のスマホ端末代金」が含まれていることが多いからです。
割賦契約は、厳密にはローンとは違いますが、それでも支払いが遅れると金融事故情報が登録されます。
具体的には支払いが3か月遅れた場合、事故情報としてブラックリスト入りする可能性が高くなります。
「ケータイ会社からの請求だからちょっとぐらい遅れても大丈夫」と考える人が多いですが、実際にはかなり痛い目を見ますのでご注意ください。
ブラックリスト以外でクレジットカードの審査に通らない原因&対策を紹介!
ブラックリスト入りしていて、クレジットカードの審査に通らないのは当然ですが、それ以外の理由で審査落ちするケースもあります。
ここでは、ブラックリスト以外でクレジットカードの審査に通らない原因と、その対策を紹介します。
原因1:申込条件を満たしていない
非常に基本的なことですが、申込条件を満たしていないために審査落ちをしてしまうケースがあります。
一般的なクレジットカードは、「高校生を除く18歳以上」であれば申込可能ですが、中にはそれ以外の条件を付け加えているクレジットカードもあります。
カード名 | 特別な申込条件 |
---|---|
ダイナースクラブカード | 27歳以上 |
みずほマイレージクラブカード | みずほ銀行に普通預金口座を持っている |
三井住友プラチナカード | 30歳以上 |
Yahoo!JAPANカード | 有効なYahoo!JAPAN IDを持っている |
イオンゴールドカード | イオンカード会員で一定の基準を満たし招待された方 |
銀行系クレジットカードやインターネット系クレジットカードの場合、自行の普通預金口座や自社アカウントの開設を条件に加えていることがあります。
ゴールドカード、プラチナカード、ブラックカードなどのステータスカードは自分で申し込めず、カード会社からの招待が必須な場合も多いです。
また、1社のクレジットカード会社では基本的に1枚のカード契約しかできません。
それを知らずに同じカード会社で2枚目のクレジットカードを申し込もうとしても、審査通過はできません。
対策1:申込条件をよく読もう
申込条件が原因でクレジットカードの審査に落ちる場合の対策は、申込条件に従うことです。申し込み条件を満たしていないと、いくら優れた属性でも審査通過はできません。
原因2:短期間に多くのクレジットカードに申し込んだ
短期間に多くのクレジットカードに申し込んだ方は、審査に通らない可能性が高いです。
どの個人信用情報機関でも、申し込みに関する情報は、申込日から数えて半年間は残ります。
明確な基準はありませんが、「半年で3件以上」クレジットカードに申し込むと、カード会社より「よほどお金に困っているのでは」と判断されて、審査落ちする可能性が出てきます。
対策2:期間を空けて申し込もう
個人信用情報があるため、申込情報を隠すことはできません。
あるクレジットカードに申し込んだら、その合否にかかわらず、次のクレジットカードに申し込むのは、半年以上の期間を空ければ審査通過の可能性が高まるでしょう。
原因3:申込内容に不備・虚偽がある
クレジットカードの審査に通りたいがために、申込内容で嘘をついてしまう人もいるかもしれません。
しかし、虚偽申告がばれてしまうと審査落ちします。特に、以下の申込内容で虚偽をすると、審査落ちの可能性が極めて高くなります。
- 年収
- 勤務先
- 雇用形態
- 居住形態
- 他社借入状況
最近では「アリバイ会社」なる会社が存在し、勤務先や雇用形態、さらには偽の源泉徴収票まで発行します。
ただし、クレジットカード会社もアリバイ会社の詳細は把握しているため、利用がばれれば一発で審査落ちです。
対策3:正直に申告しよう
虚偽申告によって審査落ちする際の最も有効な対策は、もちろん正直に申告することです。
疑わしい申込情報の場合、追加の確認資料を求められますし、会社名や年収などの基本的な情報は、クレジットカード会社のデータベースからすべて判明します。
仮にクレジットカードを発行できたとしても、途上与信(契約期間中に再び審査を行うこと)でばれてしまい、カード利用停止や一括請求などを受けます。
原因4:総量規制に引っかかった
意外な落とし穴が、総量規制に引っかかってしまうケースです。
総量規制とは貸金業法で定められた規則で、年収の3分の1以上の貸付を業者が行なえない規則です。
一見クレジットカードとは無関係のように思えますが、関係があります。
クレジットカードには、買い物ができるショッピング枠と現金の借入ができるキャッシング枠があり、キャッシング枠は総量規制の適用を受けるのです。
総量規制はノンバンク系カードローンなどが対象となっており、対象業者の合計枠が年収の3分の1以内に収まっていないといけません。
例えば、年収300万円の人が、カードローンAから40万円、カードローンBから50万円の契約をしたとしましょう。クレジットカードCに申し込む際には、キャッシング枠を10万円以内にしないと審査に通りません。
対策4:キャッシング枠を少なくするか、他のローン契約を解除する
総量規制が原因で審査を通過できない場合は、クレジットカードのキャッシング枠を少なくするといいでしょう。
キャッシング枠を付けるとただでさえ審査が厳しくなるので、できれば「0円」にしておくと審査に通りやすくなります。
どうしてもクレジットカードのキャッシング枠が必要な場合は、現在利用しているカードローンを解約して、総量規制に空きを作るほかありません。
年収を増やして総量規制の上限を上げる方法もありますが、年収はすぐには増えません。
原因5:在籍確認ができない
そして、クレジットカード会社が行なう在籍確認ができない場合、審査落ちする可能性があります。
在籍確認は、申込内容に記載された勤務先に本当に勤務しているかを、確認する審査です。
基本的には勤務先に担当者の個人名で電話がかかってきて、そこで婚無実態が確認できれば審査OKとなります。
ただし、以下のようなことが原因で、在籍確認ができないケースがあります。
- 電話がつながらない
- 電話の取次ぎを拒否される
- 電話番号が間違っている
対策5:事前対策をしておくか、電話以外での在籍確認も検討
在籍確認ができない原因が分かっているのであれば、以下のような対策をしておくと効果的です。
- 電話がつながらない→本人または従業員がいる時間に電話をかけてもらう
- 電話の取次ぎを拒否される→従業員にカード審査のことを説明する
- 電話番号が間違っている→正しい電話番号を書く(直通電話番号が良い)
どうしても電話による在籍確認が不可能な場合は、書類による在籍確認をカード会社にお願いしましょう。
社名が記載されている健康保険証、源泉徴収票、社員証、給与明細などを提出すれば、書類提出で在籍確認が完了する可能性があります。
クレジットカードの申し込みは慎重に!
くれぐれも、クレジットカードの申し込みは慎重に行ないましょう。
申込条件をよく読んで、申込内容に不備がないように正直に申告しましょう。
総量規制に引っかかっていないか、カードローンの契約内容などもチェックしてください。申し込みが無事に済んでも、在籍確認が完了するまでは気を抜けません。
クレジットカードの申し込みに失敗してしまうと、しばらく期間を変える必要がありますので、重ねて慎重に行なってください。
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