飛行機の搭乗、提携クレジットカードの利用で貯まった航空会社のマイル、どう活用しますか。
特典航空券に交換するのが定番ですが、電子マネーへの交換もできます。
1マイルあたりの価値が高い交換方法で活用したいところですが、この記事では、「マイル→電子マネー」「マイル→特典航空券」が1マイルいくらかを紹介するとともに、JALマイルとANAマイルの違いについても解説します。
目次
マイルの使い方は「特典航空券への交換」が基本
JALやANAのマイルを交換する王道といえば、特典航空券への交換です。航空券の価格はシーズンや行先によって異なり、特典航空券への交換に必要なマイルも、シーズンや行先によって異なります。
国内線の先得運賃は「1マイル=約1.2円」の価値
まずは、以下の条件で、国内線の特典航空券への交換に必要な往復マイル、航空券の往復価格、1マイルあたりの価値を調べてみましょう。
- 調査日:2018年4月8日
- 往路:2018年6月1日、復路:2018年6月5日
- 東京⇔沖縄、東京⇔大阪で、往路を東京発、復路を東京着便とする
- 各航空会社の公式サイトより普通運割・先得運賃を検索、最安値を記載
- 自社便、普通席を利用
JAL | ANA | ||
---|---|---|---|
東京⇔沖縄 | 必要マイル | 1万5000マイル | 1万8000マイル |
普通運賃 | 往路:4万6090円復路:4万6090円合計:9万2180円 | 往路:4万6090円復路:4万6090円合計:9万2180円 | |
先得割引 | 往路:9090円復路:8990円合計:1万8080円 | 往路:9090円復路:8990円合計:1万8080円 | |
1マイルの価値 | 1.2円~6.1円 | 1円~5.1円 | |
東京⇔大阪 | 必要マイル | 1万2000マイル | 1万2000マイル |
普通運賃 | 往路:2万5490円復路:2万5490円合計:5万980円 | 往路:2万5490円復路:2万5490円合計:5万980円 | |
先得割引 | 往路:7990円復路:1万90円合計:1万8080円 | 往路:7990円復路:1万90円合計:1万8080円 | |
1マイルの価値 | 1.5円~4.24円 | 1.5円~4.24円 |
東京⇔沖縄便は、特典航空券への交換に必要なマイル数が、ANAの方が3000マイル多いため、1マイルあたりの価値は1円ほど落ちます。しかし、それ以外は必要マイル数、運賃とも横並びです。
よく使う先得運賃では、1マイル=1.2円程度といったところでしょうか。
国際線は「1マイル=約2.5円」の価値
次は、以下の条件で、国際線の特典航空券への交換に必要な往復マイル、航空券の往復価格、1マイルあたりの価値を調べてみましょう。
- 調査日:2018年4月8日
- 往路:2018年6月1日(日本時間)、復路:2018年6月5日(現地時間)
- 成田⇔ホノルル、成田⇔台北で、往路を成田発、復路を成田着便とする
- 旅行検索サイト「トラベルコ」で運賃(諸税・手数料・燃油サーチャージ込み)を調査
- 自社便、エコノミークラスを利用
JAL | ANA | ||
---|---|---|---|
成田⇔ホノルル | 必要マイル | 4万マイル | 4万マイル |
運賃 | 10万2030円 | 10万630円 | |
1マイルの価値 | 2.6円 | 2.5円 | |
成田⇔台北 | 必要マイル | 2万マイル | 2万マイル |
運賃 | 4万5050円 | 4万7610円 | |
1マイルの価値 | 2.3円 | 2.4円 |
国内線と比べて、国際線は距離の長さの割に、特典航空券への交換に必要なマイルが多くありません。運賃もさほど高くなく、1マイルあたりの価値は2.5円くらいといったところでしょう。
電子マネーへの交換は「1マイル=1円」
JALやANAのマイルは、電子マネーや交通系ICカードにも交換可能です。その際の交換レートは、「1マイル=1円分」が基本となっています。
航空会社によって、交換可能な電子マネーや交換条件に違いがあります。
ANAマイルの場合
まずは、ANAマイルから交換可能な電子マネーと、条件について見てみましょう。1万マイル単位で交換可能です。
交換可能な電子マネー | 条件 |
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楽天Edy |
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iDバリュー |
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メトロポイント |
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Suica |
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nimoca |
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nanacoポイント |
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JRキューポ |
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PiTaPaショップdeポイント |
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μstar(ミュースター)ポイント |
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はやかけんポイント |
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ICい~カード |
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3万マイル以降の交換は、「1マイル=0.5円」になる交換先も
ただし、同一年度内でこれらのポイントに3万マイル以上交換すると、それ以降の交換レートが「1マイル=0.5円分」に目減りします。
ただし、Suica(ANA VISA Suicaカード会員限定)、メトロポイント(ソラチカカード会員限定)だけは、年間の提携ポイントへの交換マイル数にかかわらず、「1マイル=1円」の交換レートに変更はありません。
JALマイルの場合
次に、JAL マイルから交換可能な電子マネーと、条件について見てみましょう。1万マイル単位で交換可能です。
交換可能な電子マネー | 条件 |
---|---|
WAON |
|
Suica |
|
nimoca |
|
JRキューポ |
|
PiTaPaショップdeポイント |
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伊予鉄ICバリュー |
|
3万マイル以降の交換は、「1マイル=0.5円」になる交換先も
ANAと同様に、同一年度内で3万マイル以上交換すると、それ以降の交換レートが目減りするポイントがあります。
PiTaPaショップdeポイント、伊予鉄ICバリューは、3万マイル以降の交換レートが「1マイル=0.5円分」に目減りします。
ANAとは異なり、この2つ以外のポイント以外は同一年度で3万マイルを交換することができません。
ただし、WAONについては、2019年3月31日までは上限がありません(それ以降は同一年度2万マイルが上限)。
長距離国内線が1マイルの価値が最も高い
1マイルあたりの価値が最も高いのは長距離国内線の特典航空券でした。
国際線は距離の割に航空券価格が安いため、1マイルあたりの価値はさほど高くありません。電子マネーへの交換は1マイル=1円で、さらに価値が落ちます。
ただし、電子マネーは汎用性が高いので、マイルを貯めたが旅行には行けない人ならば、交換の価値はあります。
JALマイルとANAマイルを比較すると、特典航空券への交換が可能な提携航空会社が異なるので、目当ての行き先に応じて使い分けるのもいいでしょう。
基本的にはJALマイルの方が必要マイル数は少ないですが、閑散期に旅行をする人ならば、ローシーズンで必要マイル数がさらに少なくなるANAも検討してください。
JALマイルとANAマイルの違い
最後に、JALマイルとANAマイルの主な違いについてもご紹介しましょう。
JALは自社カード会員限定の必要マイル数割引がある
JALでは、JALカード会員を対象にした、特典航空券への交換に必要なマイル数の割引キャンペーンを実施しています。
対象期間や路線が限定されますが、以下のように割引されます。1マイルあたりの価値がさらに高くなりますね。
東京⇔釜山 | 1万5000マイル⇔1万1000マイル |
---|---|
東京⇔パリ | 5万5000マイル→4万9000マイル |
東京⇔ロサンゼルス | 5万マイル→3万9000マイル |
一方のANAは、自社クレジットカード会員に対する特典航空券への交換に必要なマイル数の割引を実施していません。
ANAは特典航空券への交換に必要なマイルがシーズンで変動する
マイルを自社の特典航空券へ交換する際、JALは出発時期にかかわらず必要マイル数は同じです。
一方のANAは、1年を「ローシーズン」「レギュラーシーズン」「ハイシーズン」の3つのシーズンに分け、ハイシーズンが最も必要マイル数が多くなります。
特典航空券への交換が可能な提携航空会社と必要マイルが異なる
JALやANAのマイルは、自社便だけでなく提携航空会社の特典航空券への交換も可能です。JALとANAでは、主な提携航空会社も特典航空券への交換に必要なマイル数も、以下のように異なります。
JAL | ANA | |
---|---|---|
アジア | 大韓航空東京⇔ソウル:1万5000マイル | アシアナ航空東京⇔ソウル:1万5000マイル |
マレーシア航空東京⇔クアラルンプール:3万マイル | シンガポール航空東京⇔シンガポール:3万5000マイル | |
中東 | カタール航空東京⇔ドーハ:5万マイル | ターキッシュエアラインズ東京⇔イスタンブール:5万5000マイル |
ヨーロッパ | ブリティッシュ・エアウェイズ東京⇔ロンドン:5万5000マイル | ルフトハンザドイツ航空東京⇔フランクフルト:5万5000マイル |
フィンエアー東京⇔ヘルシンキ:5万マイル | スカンジナビア航空東京⇔コペンハーゲン:5万5000マイル | |
アメリカ | アメリカン航空東京⇔ロサンゼルス:5万マイル | ユナイテッド航空東京⇔ロサンゼルス:5万マイル |
オセアニア | カンタス航空東京⇔シドニー:5万マイル | ニュージーランド航空東京⇔オークランド:4万5000マイル |
JALは提携航空会社ごとに必要マイルを定めているのに対して、ANAは航空会社にかかわらずゾーン(ヨーロッパ、北米など)ごとに必要マイルを定めています。
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