自分がどのくらいの金額をカード決済に費やしているのか、その点を把握せずについつい使いすぎてしまうと、予想外の請求金額に驚くことになってしまいます。
お金が足りないなどの理由でクレジットカードの支払いを延滞してしまうと、ブラックリストというリストに載ってしまうこともあります。
今回はこのブラックリストがどのようなものなのか、そして、どのくらいの延滞でブラックリストに載ってしまうのか、といった点について解説します。
目次
ブラックリストとは
まずは、延滞すると載るとされるブラックリストについてその概要を説明します。
いきなりですが、ブラックリストという名前のリストは実際には存在しません。ブラックリストはあくまでも俗称であり、正式名称ではありません。
ではブラックリストに載るというのはどのようなことなのでしょうか?
クレジットカードを契約すると、氏名、年齢、性別、職業、年収、借り入れの有無といったカード利用者の情報は信用情報機関という機関に登録されます。この情報は言ってみればその人が信用できるかどうかということを表す情報です。
滞りなく毎月支払いを行っている場合などは特に問題ありませんが、支払いが滞ってしまったり、破産してしまったりした場合に、延滞したことや破産したことがその人の情報として掲載されることになります。これを一般的にブラックリストに載ると呼んでいます。
延滞や破産はその人にお金を支払う能力がない可能性があるので、信用することができない注意人物として情報が残されてしまうというわけです。
なお、信用情報機関には以下のようなものがあります。
CIC | クレジットカード会社や信販会社などが主に利用 |
---|---|
JBA(全国銀行個人信用情報センター) | 銀行、信用金庫、協同組合などが主に利用 |
JICC(日本信用情報機構) | 信販会社・消費者金融などが主に利用 |
会社によって、利用する機関に特徴がありますが、中には複数の機関を利用している場合もありますし、各機関同士では情報を共有しているとされているので、一つのカードでブラックリストに載るとその情報は他のカード会社などにも共有されることになります。
ブラックリストに載るまで
では、どのくらいの延滞でブラックリストに載るのでしょうか?
いきなりブラックリストにのることはない
基本的に1週間程度の延滞であればリストに載ることはありません。例えば、たまたま引き落としがされる日に口座にお金がなかったとしても、すぐにお金を入金して支払いをすれば問題ないというわけです。
しかし、延滞が2週間を超えてくると少しずつ信用情報に傷がつくことになります。この場合、いきなりブラックリストに載るというわけではなく、まず「A」マークと呼ばれるマークが延滞した月に付けられます。このAマークはその月の支払いが遅れたことを意味するマークです。ちなみに滞りなく支払いができた月に関しては「$」マークが付けられます。
信用情報機関では、過去5年分にわたり、支払い状況を記録していて、各月ごとに$やAが付けられているのです。このAマークは必ずしもすべての場面で影響を及ぼすわけではありませんが、場合によっては新規カード発行の審査やローンの審査に通らなくなる可能性があるほか、カードが強制的に解約されることもあります。
ブラックリストは2ヶ月以上の延滞から
Aマークはブラックリストよりも前の段階であり、信号でいうならば黄色の状態です。延滞が2ヶ月以上にわたって続くようになると、ブラックリストに載ることになります。ちなみに、通常の支払いができている状態が「$」、少し延滞し始めた状態が「A」と表示されますが、ブラックリストに載った状態は「異動」と表示されます。
延滞に対しては督促が行われる
支払いが滞るとカード会社から督促がくることになります。
最初は郵便での督促が行われ、再引き落とし日までに口座にお金を入金しておくように指示されます。それでも延滞してしまった場合は、電話と郵便による督促が行われ、再々引き落とし日までに入金するように言われます。
そこから先の延滞は連絡が取れるまで会社から利用者に電話がかかってきて、いつまでに支払いができるか確認を取るようになります。
度重なる督促にもかかわらず支払いができないとなると、信用情報に傷がつきブラックリストに載ってしまいます。
実際には各会社によって異なる可能性がありますが、延滞者に対しては支払いを行うまで督促を行い、対応してもらえない場合はリスト入りという流れが一般的なようです。
ブラックリストに載るとどうなる
延滞が続き、ブラックリストに載るとどのような影響が出てくるのでしょうか?確認していきましょう。
各種審査に通りにくくなる
ブラックリストに載ると新しいクレジットカードの申し込みやローンの申し込みの審査に通りにくくなってしまいます。また、携帯電話の機種代の分割払いなどもできなくなる可能性があります。
もしかしたら「信販会社が無理なら銀行を利用しよう」と考えるかもしれませんが、先ほども触れているように信用情報機関はブラックリストの情報を共有しているため、基本的にはどこにいってもカードの申し込みやローンを利用することは難しくなってしまいます。
ブラックリストに載っている人は審査に通してはいけない、というルールがあるわけではないので、会社によっては審査を通る可能性もゼロではありませんが、信用できない人に対してお金を貸すというリスクを冒すということは考えにくいため、かなりの確率で審査には落ちることになると予想されます。
ブラックリストはいつまで残る?
信用情報上の「異動」の文字は一度登録されるとずっと残ってしまうのか不安に思っている人もいるかもしれません。
信用情報に関しては、カードの契約期間中および、利用終了後5年間は情報が保管されることになっています。つまりカードの利用終了から5年たてばブラックリストから消えることになります。
ブラックリストに載ったかどうかは確認できる
延滞をしてしまい、自分の信用情報がどうなっているのか不安という人も多いのではないでしょうか。実は信用情報については信用情報機関に対して情報開示を行うことで、確認することができます。
もし自分の状況が気になるのであれば、先ほど紹介した
- CIC
- JBA(全国銀行個人信用情報センター)
- JICC
に問い合わせをしてみてください。
ブラックリストに載らないようにカードを使おう
今回は、ブラックリストに関してその概要と影響などについて紹介してきました。ブラックリストに一度載ってしまうと各種審査に通りにくくなるなど、その影響はかなり大きいと言えます。
基本的にはリストに載らないように
- 普段からカードでの利用金額を決めておく
- 引き落としがされる口座の状況をチェックしておく
などの対策をたて、延滞を防止するようにしましょう。
そして、万が一ブラックリストに載ってしまった場合は、新たなカードの申請やローンの申請を控えるようにしてください。
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