ICOCAは、JR西日本が発行する交通系電子マネー。関西圏を中心に券売機で切符を買わずにタッチするだけで自動改札機を通過でき、駅構内やコンビニなどでも利用できます。JR西日本エリアに限らず、近鉄や阪急などの私鉄、大阪市営地下鉄でも利用できます。さらに交通系電子マネーの全国的な相互利用の開始により、関西圏にとどまらず、今やほぼ日本全国で利用可能です。プリペイド型であるICOCAは、予めチャージしないと使えませんが、今回は、SMART ICOCAチャージでポイントが貯まるクレジットカードのベスト3を紹介します。
目次
ICOCAの種類と入手方法
ICOCAには、次の3種類のカードがあります。いずれも1枚2,000円(デポジット500円を含む)で販売しています(一部の自動券売機では、1,000円、3,000円、5,000円、10,000円でも販売)。
- ICOCA(無記名式)
- こどもICOCA(記名式。本人に限り12歳になる年度の3月31日まで利用可能)
- SMART ICOCA(記名式。クレジットカードでチャージ可能)
プリペイド型電子マネーであるICOCAは、予めチャージしないと利用できません。いずれのカードでも、現金でチャージできますが、クレジットカードを利用できるのは、SMART ICOCAだけです。
ICOCAは、自動券売機で購入することができますが、SMART ICOCAを入手するには、次の3つの方法のいずれかを選ばなくてはなりません。
- 「JRおでかけネット」からオンラインで申し込む。
- 「SMART ICOCA入会申込書」に必要事項を記入の上、郵送で申し込む。
- 大阪駅「Club J-WESTサービスコーナー」(TiS大阪支店内)で購入する。
ICOCAの利用上の制約
交通系電子マネーといえば、首都圏で大量に普及している「Suica」が有名ですが、ICOCAは、Suicaと比べると、利用する上で使いづらい制約があります。
ICOCA一体型クレジットカードがない!
交通系電子マネーをよく利用する人にはとても便利な電子マネーと一体化したクレジットカードというものが、ICOCAにはありません。つまり「ICOCA一体型クレジットカード」というものは、発行されていません。ICOCAの発行元であるJR西日本が発行するクレジットカード「J‐Westカード」ですら、クレジットカードとは別にSMART ICOCAを持たなければなりません。
おサイフケータイが使えない!
手持ちのスマートフォンに電子マネー機能が組み込まれた「おサイフケータイ」は、カードを持ち歩く必要がなく、とても便利です。Suicaをはじめ「nanaco」「楽天Edy」「WAON」など、たいていの電子マネーは、おサイフケータイで利用できますが、ICOCAは、おサイフケータイには対応していません。つまり「モバイルICOCA」というものがないのです。
オートチャージができない!
SMART ICOCAでクレジットカードを使ってチャージするには、駅構内に設置されているクイックチャージ機を使ってチャージするしかありません。チャージ機にSMART ICOCAを挿入して金額を選択すれば、登録したクレジットカードを持参する必要がなく、簡単にチャージできます。
しかしチャージするには、この方法しかありません。カード残高が設定した額を下回ると、自動的に指定した額がチャージされる「オートチャージ」機能が、SMART ICOCAにはないのです。
J‐WestカードはICOCA利用でポイントが貯まる!
SMART ICOCAは、列車利用ポイントが貯まります。これは、SuicaやPASMOにはないサービスです。ただしJR西日本が発行する「J‐Westカード」に紐づけされたSMART ICOCAの利用に限定されます。毎月のSMART ICOCAの列車利用額200円につき1ポイントの「J-WESTポイント」が貯まります(還元率0.5)。ICOCAエリアの自動改札機の利用に限られ、自動券売機での切符の購入や定期券区間内での利用は除外されます。
J‐Westカードは、SMART ICOCAチャージでも0.5%の還元率がありますので、列車利用ポイントと合わせて還元率は1%になります。年会費は、J‐Westカード「ベーシック」で初年度無料。翌年度以降1,000円(税抜き)かかりますが、年1回以上の利用で無料になり、実質無料で使えます。
J‐Westカードには、「ベーシック」のほかにもう1つ「エクスプレス」があります。東海道・山陽新幹線をインターネットで簡単に予約ができて、しかも料金の割引を受けられるカードです。新幹線をよく利用する人には、とても便利でお得なカードとして好評です。年会費が1,000円(税抜き)かかります。
SMART ICOCAチャージでおすすめのクレジットカードベスト3
ICOCAでは、クレジットカードでチャージできませんので、必ずSMART ICOCAを使わなければなりません。SMART ICOCAチャージでおすすめのクレジットカード、ベスト3を紹介します。
REXカード
REXカードは、価格.comを運営するカカクコムがプロデュース、ジャックスが発行しているクレジットカードです。年会費が永年無料。通常のポイント還元率は1.25%。年会費無料のカードの中では、最強のカードといえます。もちろんSMART ICOCAチャージでも、1.25%のREXポイントが付与されます。国際ブランドはVISAのみ。
貯まったREXポイントは、1,500ポイントにつき「Jデポ」1,500円分に交換できますので、キャッシュバックが簡単です。ANAマイルにも交換できます(1,500ポイント=300ANAマイル)。
リクルートカード(VISA・MasterCard)
リクルートカードは、年会費が永年無料。通常のポイント還元率は1.2%。年会費無料のカードの中では、トップクラスの還元率です。SMART ICOCAチャージでも、1.2%のリクルートポイントが付与されます。国際ブランドは、VISA・MasterCard・JCBから選択できますが、VISA・MasterCardはポイントが付与されますが、JCBは付与されませんので、注意してください。
リクルートポイントは、共通ポイントのPontaに統合され、Pontaポイントとして使えるようになりましたので、利用の幅が広がりました。dポイントにも等価で交換(5,000ポイント=5,000 ポイント、手数料250ポイント)できますので、ドコモの利用料金に使うこともできます。
ライフカード
SMART ICOCAの年間利用額が20,000円以内であれば、「ライフカード」がおすすめです。
ライフカードの通常のポイント還元率は0.5%。国際ブランドは、VISA・MasterCard・JCBから選択できます。還元率0.5%のごく平凡なカードですが、「誕生日月ポイント3倍」という人気の特典がついています。この1ヵ月限定の特典を活用してSMART ICOCAをチャージすれば、1.5%のポイントを獲得できます。
年間利用額20,000円以内の人におすすめとしたのは、SMART ICOCAは最大20,000円までしかチャージできないからです。年に1度20,000円分をチャージして、それを1年かけて使いきるという作戦です。
1ヵ月の期間限定ですが、年会費無料のカードで1.5%という高還元率のクレジットカードは、他には見あたりませんので、利用しない手はありません。
SMART ICOCAチャージでポイントが付与されるクレジットカード
これまで紹介したクレジットカード以外で、SMART ICOCAチャージでポイントが付与される主なカードを紹介します。年会費無料のカードだけを抽出しています。
クレジットカード | チャージポイント還元率 |
---|---|
Yahoo! JAPANカード | 1% |
オリコカードザポイント | 1% |
J‐Westカード エクスプレス | 0.5% |
イオンカード | 0.5% |
エポスカード | 0.5% |
MUJIカード | 0.5% |
セディナカード | 0.5% |
パルコカード | 0.5% |
セゾンカードインターナショナル | 0.5% |
ロフトカード | 0.3% |
チャージに使うには魅力が乏しいJ‐Westカード!
ICOCAの本家本元、JR西日本が発行する「J‐Westカード」をSMART ICOCAチャージに使うのは、あまり魅力がありません。それは、還元率が0.5%しかないからです。列車利用ポイント(還元率0.5)を獲得できる唯一のカードですが、列車利用ポイントを合わせても1%にしかなりません。紹介した還元率が1%を超えるカードを利用した方が、断然お得です。
J‐Westカードには、簡単に新幹線の予約ができて、割引料金で利用できる「エクスプレス」や加盟店で利用するとポイントが2~10倍になる特典があります。これらをよく利用する人であれば、十分なメリットがありますが、SMART ICOCAチャージだけのためにJ‐Westカードを持つのは、あまりおすすめはできません。
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