楽天カードなどでは、VISA、Master、JCBといった国際ブランドから、好きな国際ブランドを選べます。楽天カードに申し込もうと考えている人は、どの国際ブランドにしようか迷っているのではないでしょうか。
この記事では、国際ブランドによる違いを解説するとともに、おすすめの国際ブランドの選び方を紹介します。
目次
一般的なVISA、Master、JCBの違いを徹底解説!
まずは、VISA、Master、JCBの違いを徹底解説しましょう。
シェアはVISAとmasterが圧倒的シェア
世界的に有名な決済関連レポート「ザ・ニルソン・レポート2016」によれば、2015年における加盟店の取引件シェアは、以下のようになっています。
国際ブランド | 取引件数 | シェア |
---|---|---|
VISA | 1261億件 | 55.52% |
Master | 597億件 | 26.27% |
ユニオンペイ(銀聯) | 290億件 | 12.79% |
アメリカン・エキスプレス | 73億件 | 3.21% |
JCB | 28億件 | 1.23% |
ダイナース/ディスカバリー | 22億件 | 0.99% |
VISAとMasterの取引件数とシェアが群を抜いており、特にVISAはシェアで過半数を占めています。JCBは全体の1%強しかありません。
利用可能な国・地域と加盟店数はほぼ横並び
各クレジットカードが利用可能な国・地域と加盟店数は、以下の通りです(それぞれの国際ブランドの公式サイトを参照)。
国際ブランド | 利用可能な国・地域 | 加盟店数 |
---|---|---|
VISA | 200以上 | 4400万店 |
Master | 210以上 | 2400万店以上 |
JCB | 約190 | 3000万店以上 |
かつてVISAはアメリカ、Masterはヨーロッパで強いと言われてきました。今でもその傾向は若干ありますが、昔ほど顕著な差があるわけではありません。
JCBは銀聯・アメックス・ダイナースと提携している
「JCBは日本では強いが海外ではイマイチ使えない」という印象がありましたが、数字を見てみるとVISAとMasterに引けを取りません。
実はJCB、その他国際ブランドのアメリカン・エキスプレス(アメックス)、ダイナースクラブ、ユニオンペイ(銀聯)と提携をして、加盟店の相互開放を行なっているのです。
お店に銀聯・アメックス・ダイナースのいずれかのステッカーが貼ってあれば、JCBのステッカーが貼っていなくてもJCBカードを利用できます。
masterとjcbは同じキャッシングネットワークを利用
クレジットカードはショッピングだけでなく、ATMを使って現地通貨を借入れできるキャッシングも可能です。クレジットカードでキャッシングするには、グローバルATMネットワークのステッカーがATMに貼られている必要があります。
国際ブランド | ネットワーク名 | 利用可能ATM数 |
---|---|---|
VISA | PLUS | 260万台 |
Master | Cirrus | 200万台以上 |
JCB |
実は、JCBはMasterの提供する「Cirrus」を利用していますので、キャッシングに関しては、MasterとJCBには違いがありません。
VISA、Masterは自社でクレジットカード発行をしていない
VISAとMasterは、自社でクレジットカードの発行を行なっていません。VISAやMasterが提供するのはあくまでも決済機能だけです。
国際ブランドのライセンスを、各国のカード発行会社に提供して、各国のカード会社が実際にクレジットカードを発行しているのです。
JCBも、国際ブランドのライセンスを提供しているケースがありますが、以下のようなカードは自社で発行されたクレジットカードです。
- JCB一般カード
- JCBカードW
- JCBプラチナ
- JCBザ・クラス
自社で発行しているカードのことを「プロパーカード」と呼び、ライセンス提供しているカードよりもステータスが高く、サービスも充実しています。
楽天カードのVISA、MASTER、JCBの違いを徹底解説!
一般的な3つの国際ブランドの違いがある程度分かったところで、今度は楽天カードに絞って、3つの国際ブランドの違いを見てみましょう。
カードのデザインはJCBが最も選択肢が多い
楽天カードは、通常のカードデザインのほかに、お買い物パンダ、FCバルセロナ、楽天イーグルス、ディズニー、ヴィッセル神戸のデザインカードがあります。国際ブランドによって、対応状況が以下のように異なります。
VISA | Master | JCB | |
---|---|---|---|
お買い物パンダ | × | ○ | ○ |
FCバルセロナ | × | ○ | ○ |
楽天イーグルス | × | ○ | ○ |
ディズニー | × | × | ○ |
ヴィッセル神戸 | ○ | × | × |
デザインカードを最も多く発行できる国際ブランドはJCBです。ただし、ヴィッセル神戸のサポーターカードを発行したいなら、VISAの一択です。
電子マネー派にはmasterがおすすめ
楽天カードを使って電子マネーへクレジットチャージをすると、楽天Edyは0.5%分、モバイルSuica、SMART ICOCAは1%分のポイントが付与されるのは、どの国際ブランドでも変わりありません。(nanacoチャージのポイント付与は2017年11月の改悪で終了)
しかし、au WALLETプリペイドカードへのクレジットチャージでポイントが付与されるのはMasterのみで、VISAとJCBではポイントが付与されません。
また、Apple Payについては、VISAはWALLETアプリ内でのチャージが不可能で、インターネットやアプリでの決済には利用できません。
visaを絡めた楽天カードの2枚持ちが可能
異なる国際ブランドのカードを2枚持っておけば、万が一の時も安心ですが、そのためには2回申し込みをして審査を受けなければなりません。
しかし、楽天カードでは1枚目をVISAにすることによって、もう1枚をMasterとJCBの好きな方から選べるのです。審査が1回で済むだけでなく、2枚目の年会費もお得です。
三井住友カードでも、VISAとMasterの2枚持ちが可能ですが、三井住友カードは同じ種類しか発行できません。
一方の楽天カードは、ランクもデザインもコンセプトも異なる2枚を組み合わせることができます。
国際ブランドごとの優待・特典
国際ブランドごとに、提供している主な優待・特典の内容が、以下のように異なります。
VISA |
---|
|
Master |
|
JCB |
|
優待の使いやすさでいえば、国内での優待店舗が圧倒的に多いJCBに一日の長があります。
ディズニー好きの方は毎年抽選でチケットがもらえるJCBを選ぶのがおすすめです。
ただし、海外旅行メインで使うならば、VISAやMasterも捨てがたいです。
visa、master、jcb以外の国際ブランドを紹介
日本人にとってなじみのあるクレジットカードの国際ブランドは、VISA、Master、JCBです。
しかし、クレジットカードのシェアの項目でも紹介したように、3つ以外にも国際ブランドがあります。
中国を中心に急成長の「ユニオンペイ」(銀聯)
ユニオンペイは、日本では「銀聯カード」の呼び名が一般的です。
もともとは中国のデビットカードブランドでしたが、中国の経済成長に伴い、銀聯カードの世界進出も急速に進んでいます。
今や、VISA、Masterに次いで、シェアでは第3位に躍り出ています。日本でも、一部クレジットカード会社で「追加カード」扱いで銀聯カードを発行しています。
旅行とエンタメに強い「アメリカン・エキスプレス」
アメリカン・エキスプレスは、ステータスカードの代名詞的存在です。
世界初のブラックカードを発行したのも同社です。
歴史的に、旅行とエンターテインメント関連に強みを持ち、ホテルやチケット予約に威力を発揮します。
ダイニングに強い「ダイナースクラブ」
アメックスと並んでステータスの高いカードが、ダイナースクラブです。
アメックスブランドは日本での会員数が比較的多いのですが、ダイナースはそれと比べて会員数は多くありません。提携している会社も、世界的大企業ばかりです。
ダイナースの名前の通り、ダイニングに強みを持つ国際ブランドです。
一見さんお断り、予約困難なレストランや料亭でも、ダイナースクラブのデスクを通じて申し込めば、予約できる可能性が高まります。
日本では未発行の「ディスカバー」
アメリカ発の国際ブランドである「ディスカバー」ですが、日本ではディスカバーを搭載したクレジットカードは発行されていません。
ただし、JCBと加盟店の相互開放を行なっているため、ディスカバーカードをJCB加盟店で使うことができます。
基本はVISA!VISAがあるなら他の国際ブランドを選ぼう
クレジットカードを発行するなら、取引件数が多く認知度の高いVISAがおすすめです。
ただし、すでにVISAのクレジットカードを持っているなら、他の国際ブランドにした方がいいでしょう。
さらに隙を失くしたいならMaster、日本での使い勝手を重視するならJCBがおすすめです。ステータスを重視するならアメックスやダイナースがいいですね。
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